今回お預かりした時計は、ロレックス エクスプローラー I、Ref. 114270でした。エクスプローラーは1953年、英国ヒマラヤ遠征隊による人類初のエベレスト登頂でロレックス オイスターモデルが装備品として使用されその高性能に脚光が集まり、そこでロレックス社はこの偉業を称え、同年、エクスプローラー(探検家)という名前のモデル(Ref. 6350)を発売したことからその歴史が始まります。Ref. 114270は2001年に改良された第5世代のモデルになります。シンプルで万能、派手さはありませんが「使うための時計」という立ち位置でスポーツ/ビジネス両用でき、また36mmというボーイズサイズが時代を超えて愛されている名機です。搭載されているムーブメントはCal. 3130で、Cal. 3000の後継機種として2000年に登場したノンデイト・ムーブメントです。Cal. 3000からの変更点として、テンプを支えるブリッジが1本から2本に変更、調整機構が マイクロステラスクリューからマイクロステラナットに変更された事で、精度の安定性、メンテナンス性が向上されています。
この時計は2003年にご購入されたものですね。シリアルナンバーから2002年の製造のものになります。20年以上メンテナスをされていないことになりますが、ご使用の頻度が少なかったためか、稼働の状態としてはそれ程悪いものではありませんでした。時間の進みが10〜16秒/日、姿勢差も大きくなく日常使用としては充分なレベルだと思うのですが、ロレックスの精度としてはもう少しといったところでしょうか。
オーバーホールをご希望いただきましたので、分解、洗浄、注油、組立を慎重に行いました。途中ご連絡もいたしましたが、ゼンマイが入っている香箱の中の防錆コーティングが剥がれて汚れとなり、香箱内部やゼンマイにもその汚れが付着していました。幸い香箱、ゼンマイの洗浄クリーニングで汚れは除去でき、ゼンマイの性能にも影響はありませんでしたので部品交換せずそのまま使用しました。
組立後はビートエラーと歩度の調整を行い、歩度をより詰めています。
ケース側面、10時方向に少し目立つ擦りキズがありましたが、ご相談の上、研磨除去はせずそのままの状態としてあります。ケースの研磨はオリジナルから離れてしまうということにもなりますので、好き嫌いが分かれるところです。多少のキズもこの時計と過ごした年月の証としてそのままにしておくのも良いと思います。
今回は大切な時計をお預けいただきありがとうございました。ロレックスのオーバーホールということで色々と勉強もさせていただきました。
また何か不具合等があるようでしたら、何なりとご連絡ください。
ありがとうございました。
| お預かり品 | ||
|---|---|---|
| メーカー/ Maker | ロレックス/ ROLEX | |
| 時計/ Watch Name | エクスプローラー I/ EXPLORER I | |
| 形式/ Model | Ref. 114270 | |
| ムーブメント/ Movement | ロレックス Cal. 3130/ ROLEX Cal. 3130 | |
| 動力/ Power | 自動巻 / Automatic | |
| タイプ/ Type | 3針 / 3 Hands | |
| メンテナンス内容 | ||
|---|---|---|
| オーバーホール / Overhaul | ¥33,000- | |
| 合計(税込) | ¥33,000- | |




































